中学校教師の年収

公務員である中学校教師の年収の決まり方

公立の小中学校に勤務する教員は、身分的には地方公務員となります。
地方公務員の給与はそれぞれの自治体における給与体系にしたがって算出されます。

公務員の給与は基本的に年功序列となっており、最初は低めに設定されているものの、一定以上の年齢になると一気に額が上がるという特徴があります。

そのため公務員全体で平均給与額を出すことにはあまり意味がなく、比較をするなら年代や地域など範囲を限定して出した方が適切と言えます。

また中学教諭として仕事をする人の中にも正規の教員として採用される場合の他、臨時教員や任期を限定して採用される場合もありますので、そうした立場によってまた給与額がかなり変化してきます。

教員免許の種類である一種免許状と二種免許状とで若干待遇が異なり、初任給で約2万円程度の差がついています。

地方公務員である中学校教師は自治体によって給与体系も変化するため、どの地域の教員になるかによりまた給与も変化してきます。

ただし地域ごとの給与の違いはそれぞれの地域の平均物価に連動したものなので、一概に給与額が高いところが実質的に賃金が高いとは言えません。

ちなみに公務員給与の給与が最も高いのは東京都、次いで埼玉県、千葉県、神奈川県といった関東圏が高額給与エリアとなっています。

公務員の給与体系はそれぞれの自治体で公表をされているので、教員採用試験を受けようと思う地域の公式サイトで確認をしてみるとよいでしょう。

中学校教師の給与は時給に換算すると995円?

中学校教師の年収について語るときに考慮しておかなければいけないのが労働時間です。
平均給与額だけで見ると、中学校教師は民間企業と比較して決して待遇が悪いわけではなく、むしろ高給を得ている職業と言ってよいくらいです。

しかし世界一忙しいと言われている日本の中学校教師は、受け取ることができる給与額を時間あたりで計算をしたときびっくりするほど安くなってしまうこともあります。

これは中学教師としての仕事が、授業やそのための授業計画だけでなく、校務としての事務作業や、さらに学外活動が加わってくるからです。

小学校教諭と中学校教諭で大きく異なるのがこの学外活動で、部活の顧問に強制的に就けられることにより、休日や放課後の練習に顔を出さないといけなくなってしまうのです。

この部活が中学教師の業務を圧迫する存在となっているというのも今では有名な話で、チーム全体を強くすることを考えるためにも学校教師ではなく外部からコーチを雇ったほうがよいのではないかという意見も内部から聞かれています。

中学教諭の大卒新任の初任給で計算したとき、時給額は995円とアルバイト並の金額になってしまうといいます。