生徒への観察力が身につく
高校教師として勤務をする時に、最も気を使うのが生徒たちの様子です。
高校に入学をする生徒のほとんどが15~18歳であるということもあり、体格的にはほとんど大人と変わらないくらいになっています。
考え方もかなり大人びてきており、思春期特有の悩みを持つようにもなるでしょう。
小中学校時代にはなかったような性の悩みや家族との関わり、将来への不安などを感じる時期であることから、教師としてそうした子供たちの心の変化をしっかり読み取っていく必要があります。
それまで非常に優秀であった生徒が、ちょっとしたトラブルから不登校や成績不振になるというようなこともあるのが高校時代なので、一人ひとりの生徒の様子をよく観察して、そこから早めに対応をしていくという姿勢が求められるのでうs。
新任の頃にはわからなかった子供たちの変化も、勤務歴が長くなってくることにより、少しずつ細かい変化がわかるようにもなってきます。
あまりにもおせっかいに関わりすぎるということもまた問題になりますので、生徒たちとほどよい距離感を持って観察をしていくことができるかが、高校教師としての適性につながってきます。
精神力が鍛えられる
エネルギーあふれる生徒たちとの関わりは非常にやりがいのある仕事ですが、一方で体力や精神力が非常に必要になる場面もあります。
体格や体力は既に大人と同じになっており、若さによるエネルギーがあふれる高校生たちは既に大人が「力」で押さえ込むことはできません。
学級崩壊が社会的に問題になっていますが、教壇に立つ教師が毅然とした態度を取っていくことができるかにより、学校やクラス内の雰囲気が大きく変わってくるものです。
生徒たちは大人たちが思っている以上に大人のことを良く見ているので、常にそうした厳しい評価にさらされているということを意識しなければいけません。
また子供の成長は、どれほど尽くしても自分の思うようにいかないというのが常です。
問題行動を起こす生徒に粘り強く関わっていったり、難しい進学先への進学を叶えるためにできるだけのサポートをしたりといったこともまた、高校教諭の重要な役割になってきます。
保護者や他の先生たちとのコミュニケーションも重要であり、勤務をしていくときには非常に高い精神力が必要です。
最初のうちはなかなか思うような教師像に近づけず落ち込むこともあると思いますが、そこから生徒たちとともに成長をしていくことができるというのも高校教諭の魅力につながっていきます。
うまくいかないことに落ち込んだり、時に厳しい評価を受けるようなことがあっても、それを乗り越えてよい教師になっていこうと思えるような精神の強さが、高校教師としての適性です。