子どもが好きであること
親や保護者に代わって子供の保育を行う保育士に必要な素質として、まず「子どもが好きであること」が挙げられます。
当たり前過ぎて説明も不要と思いますが、保育士として仕事をしていく時には、自分1人に対し20~30人の子供を相手にしていくことになります。
そんなときに子供に興味を持ち、安全な環境にいるかということに配慮をすることができなければ、きちんと保育士としての任務を全うしていくことは難しいでしょう。
またもう一つの重要な適性が、子供たちと一緒に遊んだり世話をしていくための体力です。
保育の仕事は幼稚園と異なり、早朝や深夜など平日の日中のみに子供を預かるというわけではありません。
早朝シフトならば朝の6~7時頃から、延長保育のシフトならば夕方6~7時、深夜保育なら夜11時近くまでが勤務時間になってきます。
そうした時にきちんと集中力を持って保育活動にあたっていくことができるためには、十分な体力と精神力が備わっていなければ務まらないでしょう。
子供を多く預かる保育所の場合には、次から次へと子供たちが訪れ、元気に走り回るなどの活動を行います。
そうした時に以前した自分の失敗などにいつまでもこだわっていると、それが作業を遅らせる原因になってきます。
忙しい仕事であるからこそ、素早く気持ちを切り替え常に集中して業務にあたっていけることが重要な素質となってきます。
保育士に向かない適性
逆に保育士として勤務をしていくのに適さない資質とは、どのようなものでしょうか。
まず一つ確実に言えるのは、人前に出るのが苦手で内気なタイプの人です。
テレビ番組などで一般の人が登場する時、職業が保育士という人はおしなべて明るい性格をしているものです。
これは普段から子供と一緒に歌ったり踊ったりといったことをしているのも関係があるのではないかと思います。
保育士の仕事では、子供たちを喜ばせるために時に面白い振る舞いをしたり、おどけたことをしたりというような場面が出てきます。
そうした子供のためのおもしろい行動を「恥ずかしい」と感じるようなタイプの人は、残念ながらあまり保育士に向いているとは言えません。
むしろそうした人を楽しませたり笑わせたりといったことを喜んで行うことができる人にこそ、保育士としての素質があると言えます。
また保育士の仕事をしていくときには、自分一人だけでなく他の保育士や保護者と深く関わりを持っていかなければいけません。
自分一人で勝手に保育方針を決めたり、施設の方針とは異なる保育方法を行ったりということは、子供を危険にさらす場合もあります。
自分から積極的に周囲とコミュニケーションをとり、周りに配慮しながら仕事ができることも、大切な保育士の資質です。