保健室の先生

学校での仕事は教師だけではありません。
養護教諭も学校職員の1人で、生徒からは、保健室の先生と呼ばれることが多いです。

その呼び名の通り、小学校、中学校、高校いずれの学校にも保健室があり、そこにいる先生です。
体調不良がケガをしたときに、簡易処置をしてもらう場所です。
一昔前の保健室と言えば、体育や休み時間に校庭でケガをして、保健室で養護教諭に処置してもらうことが多かったのですが今は少し変わってきています。

心のケア

昨今、多くなっているのが保健室登校。
うまく自分のクラスに馴染めなかったり、集団に打ち解けれなかったりで、保健室を利用する生徒が増えています。
保健室登校が慣れてきてうまく、元のクラスに戻れるケースもありますが、だいたいは、家庭環境の悩みや校内でのイジメなどが原因で、不登校になるケースが多く、保健室通いが長期化するもしくは、不登校になってしまうこともあります。

ケガや風邪の予兆のようなことから、心の悩みへとシフトしていっているのが今の時代です。
ですので、看護師や保健師としての知識もこもちろん必要ですが、カウンセラーとしての知識や経験も必要になってきます。
思春期を迎える生徒にとってもは、自分一人では抱えきれない悩みを持っています。

そんな些細なことで、と大人が思っても生徒にとっては一大事です。
イジメの場合は、両親や担任教師になかなか言えず、問題が肥大化する可能性もあります。
両親や担任教師よりは少し離れた場所から生徒を見守ることのできる養護教諭は、生徒にとっても居心地がよく、「いつも優しい保健室の先生」、「味方になってくれる人」なのです。

仕事内容

昨今の養護教諭は、カウンセラーのイメージが強いですが、養護教諭の仕事の本業は、児童や生徒の健康管理や保健指導です。
インフルエンザの流行やデング熱など、季節に応じた病気情報をいち早くキャッチして、校内広く知らせ、予防してもらわなければいけませんし、それらの感染や校内が原因となるO157などの情報も把握するように努めます。
学校によっては定期的に保健便りを配布し、注意喚起したり、予防方法を説明したりしていますね。その元となる情報は養護教諭が作成しています。

求められる人材

養護教諭は、生活する上での健康管理・予防をうまく伝えていきます。
医学、保健の知識は必要です。
加えて、人の事を気にかけれる心の持ち主であること、そして、人の話聞いて、悩みの対処を的確にできる人であることが期待されます。
親でもなく担任教師でもない、絶妙な距離感を保つことができるからこそ、児童や生徒との信頼関係をしっかり築ける懐の広い、温かい人が養護教諭に向いてると言えます。